むこうがわ ・・・・・! どこかで名前を呼ばれた気がした。 千川通りの反対側に手を振る君がいた。 今日は車通りは殆ど無い。 いつもなら声なんか、かき消される所なのに。 僕は精いっぱいの声で返事をした。 住宅街に声がこだました。 (やっばー) 思いっきり君が吹き出した。 そのあと、横断歩道の無い4車線の道を渡り、 あわてて弁解した。 言い訳すればするほど、彼女はもっと笑い出した。 公園のカイトが青空に映える正月のことだった。 もどる