この物語はフィクションであり、登場人物、団体 地名及び店舗等は実在のものと異なります。 ---------------------------- 公園 ---------------------------- 終電が無くなり僕は歩いて家路についた。 いつもは何気なくあっというまにただ通り過ぎていく風景が、 今日はゆっくりと動いている。 昔公園だったところが今は住宅地になっていた。 友達が住んでいた平屋建てのあったところが、 マンション街の一角に変わっていた。 変わったよな・・・ 自分自身の姿を差し置いてよく言ったものだ。 マンション街は街燈が煌煌と映え、 僕の行く手のちいさな公園を照らし出していた。 公園の街燈は僅か3つ。 人の姿はない。あたりまえか・・・ でも一瞬ブランコが揺れたような気がした。 なんだか呼ばれたような気がして、 クルクルと一回転してブランコの上に座った。 ギィコギィコ・・・ 君の場所は変わったけど、 僕の容姿も変わったけど、 童心はいつもそばに居てくれたらしい。 ゴメンネ。 気づいてあげられなくて。 もどる